塾にまつわるお金のあれこれ
さて前回UP出来なかった記事でございます。
最初に言っておきますと、
「○○って(金銭的に)どうなんですか?」
という質問を最近続けて受けたので、
「まとめて返事しよう!」と思ったのであって、
「僕は守銭奴じゃない!」と主張したいわけでも、
僕の考え方と異なる同業者(がいたとして)を、
否定したいわけでもございませんことをご理解ください。
① 「模試って儲かるんですか?」
立「まぁ~~~ったく儲かりません」
当塾では、高校生・浪人生用に「全統模試」を、中学生用に「秋田県全県模試」を行っています。
「全統模試」に関しては、一人あたりの受験料が4,110円だった場合、
端数である110円分は塾持ちで、4,000円をご請求させてもらっているため、
人数が増えれば増えるだけマイナスです。
さらには、運送料を支払う必要があるため、
どうあがいても儲からないです。(模試で儲けようともしてませんが・・・)
それに加えて、模試監督者と教室のスペースの確保によって、
授業も行えないため、マイナスは膨れ上がります。
「え?じゃあ、なんで模試やってるの?〇カなの?全統模試って他で受験出来ないの?」
実は、「フォーラム秋田」で「全統模試」は行われているため、
「受験したい人はみんなそっちで受けてきて~」と促した方が、
「時間」・「労力」・「お金」はかからないため、
そうした方が塾の経営としては良いのでしょう。
ただそれでも(今のところは)模試は塾で行います。
理由としては、以下の2点です。
(ⅰ)時間の調整が可能である
(ⅱ)職員の勉強になる
(ⅰ)については、他会場で受験する場合、
「全統マーク模試」でも一日で詰め込んで行うようです。
そもそもセンター試験は二日間にわたって行われるため、
本番の状況を想定出来なくなってしまいます。
塾で行うことで時間を調整し、
なるべく本番に近い状況を作ることを心掛けています。
(ⅱ)については、模試を受験すると、
予備として問題が多めにくるのですが、
それを使って職員が勉強(予習)出来るよね、ということです。
この2つのメリットは、デメリットを打ち消すほどではないですが、
受験生の成績向上のためには必要かなと思います。
(今後、模試をやらなくなったらお金と時間に目がくらんだと思ってください笑)
中学生用の「全県模試」については、
数が少ない中学生の引率として、模試監督者を一人派遣しているのが、
デメリットと言えば、デメリットです。
昨年度は、僕が模試監督のときは、日曜日の講座の時間割を調整していたので、
そういった面も負担にはなりますね。
じゃあ、メリットは何かというと、
「他塾とのコミュニケーションが取れる」ことかなと思います。
高校受験について色々教えてもらったり、情報交換をさせてもらっています。
後は、常々思っているのが、
「今の僕の状況ってとても危険だよな~」ということです。
今、立場的には僕の上には誰もいないという状況なので、
何か間違った事・判断をしたときに、
指摘・発覚が、ないor遅れることになるわけです。
(今でもそばなんてうってますがね・・・)
ようは、独裁者になりかねないよね、と思うわけです。
そのようにならないためにも、色々な人の話を聞いて、
この塾を他者の目に晒して、
根本的におかしな所があったときに、
指摘してもらえる関係を作るということは必要なのかなと。
他塾も行っている模試に参加することでその役割を、
ある程度果たしているのではないかと思っています。
「模試の受験者」に該当するのが、
主に、中3・高3・浪人生であるため、
中1・2年生、高1・2年生にとっては、
模試によって「自習スペースが狭くなる」など負担をかけるかもしれませんが、
受験学年になったときには、恩恵を受けることになるため、
ぜひぜひご理解いただけたらと思います。
②「お弁当宅配でお店からいくら貰ってます?」
立「1円ももらってません笑」
正直、最初は、手数料として、少し貰おうと思っていました。
(注文する手間、通信費、お金の用意、などにかかる諸経費代として)
しかし、お店のあまりにも素敵な対応によって、
心が洗われた誰かさんは改心しましたとさ。
③「先生が無料で授業するって珍しいですね」
これと似たお問い合わせをいただいたことがあって、春先ですが、
「そちらの塾で無料の春期講習はありますか?」
(この方、おそらく入塾する気ないですよね・・・)
ということで、「無料」のあれこれについて。
塾生に対して、塾内で、授業以外に行う行為に対して、
無料で行うことに抵抗は一切ないです。
例えば、質問に答える(1時間もかかるようなら授業してくれ・・・と思いますけど)、
進路相談にのる、今回のように集めて講座を開くなどなど。
問題は、集客手段としての、塾外の人に向けての「無料」です。
現在は、「入塾前の事前面談」のみが無料です。
(これを他塾の人に言うと驚かれるわけです・・・、僕が守銭奴と言われる所以・・・)
今年3月に行った「無料で自習室開放」までが、ギリギリ許容範囲かなと思っています。
(ちなみに今年中に再び行う予定はございません)
「無料で体験授業一か月分!」や「春期講習は無料!」
という類のものは、行うつもりはないです。
理由としては、以下の3点です。
(ⅰ)そもそも無料で行うだけの資金がない
(ⅱ)モチベ
(ⅲ)お金とサービスの流れが理解出来ない
(ⅰ)これは僕の経営センスのなさ故かもしれませんが、
無料で外部に何かサービスをするほど、資金に余裕はございません。
そのお金があれば、空気清浄機買います、椅子新調します、内部充実図ります。
(ⅱ)これはもう僕の守銭奴感が出てますね。
1回の体験授業であればかろうじてモチベも保てますが、
一か月・春期講習期間・・・ムリ・・・(;^ω^)
というか、生徒に入塾してもらいたいと思って、
一か月猫を被るでしょう、当たり障りのないことを言うでしょう、
それは本当に普段の僕ですか?
(ⅲ)お金とサービスの流れですが、普段であれば、
生徒Aの保護者様 → 塾 → 生徒A
(→お金 →サービス)
となっているはずです。これはどこの塾でもそうだと思いますし、
問題は感じません。問題は次のような場合です。
(無料春期講習中)
生徒Aの保護者様 → 塾 → 春期講習だけ受講する生徒
(→お金 →サービス)
保護者の方からいただいた授業料によって、塾の経営は成り立ってますが、
サービスの提供先おかしくない?と思っちゃうのです。
サービスの提供は、保護者様の子供である生徒Aにするべきであって、
新規入塾(見込み)者とは、塾とそのご家庭間で、お金とサービスをやり取りすべきと思ってしまうのです。
さらには、無料で一定期間生徒を受け入れことで、コストがかかるわけですが、
それをどこで回収するの?と思ってしまいます・・・。
無料で授業をした生徒が、入塾するならいいですよ?
これからの授業料で回収出来るのかもしれません。
(でもその場合ですら、無料の分が上乗せされている気がしますけど・・・)
無料で授業をした生徒が、入塾しない場合、
「あぁ、どうしよう、そうだ!今いる生徒に、夏休み多めに授業取ってもらおう!」
という思考回路にならないですか?と思うわけです。
煽りでもなんでもなく、無料で講習を行った場合のお金とサービスの流れを、
納得出来るような説明が可能な方は、ぜひご教授いただければ嬉しいです。
これは当塾の事業規模が小さいから思うことなんですかね?
将来、規模が拡大して、
「なんと!新規開校記念!!一か月無料!!」と謳っていたら、
「おいおい!ちょっと待て!」と指摘してあげてください。
とまぁ、こんなところが最近聞かれた「塾のお金について」の話です。
「お金」の話は、タブーにされがちですが、
受験をするにも、大学生活をスタートするにも必要なものですし、
高校生にはある程度、知識として知ってほしいなと思います。
(節税方法とかではなく、経済学としてのお金の流れですね)
お金を通して、数学の「対数」・「確率」・「数列」の分野を学ぶと、
活きた知識になりますし、授業にも取り入れてます!
明日を皮切りに、今年度最初の定期試験がスタートします!
サポート&フォローをしていきますので、
それぞれが納得のいく結果を出せるように頑張りましょう!
(ほら、まともなこと言わないと・・・みんなひいちゃう・・・)
次回は、「6月の業務連絡」です!
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