卒塾生より~④
今日は「卒塾生シリーズ第4弾」です!
第1弾~3弾はこちら⇓
卒塾生より~③(2023.03.30)
(北海道大学・理学部・生物学科)
特別編②(卒塾生より)(2022.11.24)
(千葉大学・看護学部)
(秋田大学・医学部・医学科)
みなさんはじめまして。
Spiral5期生のちぇると申します!
(ここで役立つと思いませんでしたが、私の謎のニックネームです笑)
今日は立秋先生が福岡に行かれているということで、
私が卒塾生よりと題してこれまでの人生について書かせていただきます。
(だいぶ壮大ですね)
よろしくお願いします!
まずは高校生活についてです。
秋田高校に入った私は、決めていました。
「秋高ライフを楽しむ!塾には行かない!」と。
硬式テニス部に入り、ゆるゆるな雰囲気ながらも毎日練習し、
真面目キャラも相まって毎日しっかり授業を受け、
割と正しい高校生活を送っていました。
(もはやキャラではなくて私の性格です。
下手に内職したり嘘をついたりするのが苦手です)
そのおかげで最初の決心も良い方に働き、
2年生で理系に進んだ後も理系3クラスでほぼ常に1桁、
部活ではキャプテンもやり、
学校祭では幹部も任せてもらいました。
文字だけ読むと、めっちゃ主人公感ありますね笑
熱心にいろいろと活動していた自負はありますが、
主人公ではなかったです。たぶん。
そんな私に、悲劇が訪れたのは高3の7月頭…
そう、人生1番の大失恋です!!!!
そんなんで、と思われる方もいらっしゃると思いますが、
失恋の闇を侮るなかれ。これで3キロ痩せました
失意の中よれよれになりつつも学校は休まず、
今までやってきた通り効率は考えずに勉強だけは何とか続けていました。
あの状況で皆勤賞を取った自分を褒めたいです。
そんな私の志望校は、
東北大薬学部でした。
理系なのに文系科目で稼ぐタイプで、
理系なのに数学や物理の苦手さから目を背けて、
理由は分かりませんが、
幼い時から薬剤師になりたい!と思い続けていたから、
それ以外のやりたいことなんて分かりませんでした。
分かろうともしていませんでした。
たぶん、変えるのが怖かったんだと思います。
ですが高3の秋、本当に薬学部なのかと思い始め、
ようやく学校の先生や両親に意見を聞くようになります。
そしてたどり着いたのが東北大農学部でした。
農学部は東北大理系の中では入りやすいと言われていて、
扱う学問分野も広く、当時の私には希望の光に見えました。
今から帰るの??という大多数の意見(自分も含め)をひしひしと感じながらも、
幸い対策は変わらなかったので、そのまま勉強し、
歴史に残るあの鬼難共通テストを受け、撃沈。
そして2次試験で逆転できる力もなく、あっさり現役不合格。
ここで落ちたら浪人する、という意思を伝え両親にも理解を得て、
後期は受けない強気の出願だったので、
あっけなく2022年3月上旬、浪人が決まりました。
ここでもう一度真剣に人生を考えます。
私は何に興味があるんだろう、
将来はどんなことをしたいんだろう…
そしてこう思います。
「農学も化学も心理学も文学もなんでもやりたい!!決められない!」
ずいぶんわがままですよね笑
でもこれが考えた末の本心でした。
薬学だけ学ぶのは違うと思って農学部に変え、
次のフェーズは理系分野だけでも狭すぎる、ということでした。
そして私のわがままを全て叶えられるところがありました。
東京大学です。
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、
東大は1,2年のうちに一般教養を学び、
3年になるタイミングではじめて学部を決める制度をとっています。
私の要望にぴったりですよね…?
現役時に東北大農学部に急な志望変更をし、
落ちた自分が今度は東大に入りたいと言い出したのですから、
当然高校の先生たちには難色を示されました。
でも決めてしまった私はもう折れません。
反対を跳ね返し、友人が紹介してくれたSpiralに入塾します!
東大に入るぞー!
はじまったSpiralでの浪人生活は、はっきり言って最高でした。
(浪人が最高って、ドM…?)
少人数だからこそ本当の意味で誰の目も気にせず、
自分のためだけの受験勉強ができましたし、
戦略と対策方法は全て先生にお任せして作っていただいたので
私はそれを細分化して毎日のノルマをこなし、
ひたすらやるのみでした。
勉強する体力と諦めの悪さには自信があったので、
苦しいと思うことは想像していたより少なかったんです。
毎日22時まで残って自習することも、
大好きな竿燈祭りに数時間しか参加できないことも、
まったく気になりませんでした。
(最終日夜だけ参加させてもらいました!)
だって、東大に行きたかったから。
東大には入れたら、高校の時感じた違和感も、
もやもやも、すべて昇華できると思ったから。
その気持ちが私を動かしていました。
そして共通テスト前日。
ありえないことが起こります。
併願先に重要な書類を提出し忘れて、
大学の入試センターから電話がかかってきました
そっちの方に大焦りしながらなんとか準備を終え、
これを乗り越えたから私は最強!!
共テではこんなトラブルは絶対起きるはずがない!
と思って寝ます。
でも当日、最初の教科が始まる前、
やっぱり緊張して手が震えました。
1年間やってきたことを信じていても、
足きりをくらってそもそも
東大受験さえできなかったらどうしようと思うと
背筋がぞくっとしました。
私ってこんなに緊張するんだなあ、と思いました。
ひとつ終わるごとにそれは自然と落ち着き、
逆にゾーンに入ったかのようにどんどん集中できるようになり、
2日間はあっという間に終わりました。
試験直後、塾まで歩き、大騒ぎの自己採点をします。
結果は過去最高点でした!
後日の共通テストリサーチでは、
現役時不合格だった東北大農学部はおろか薬学部までA判定、
今までずっとE判定しか取れていなかった東大もD判定。
高校の先生から東北大の推薦を勧められましたが、私の心は動きません。
東大にやっと突撃できる!!!という気持ちだけです。
その後は休みなく立秋先生と数学、物理、化学の過去問対策をし続け、
迎えた東大2次試験。物理の難化で後に大騒ぎになる年でした。
東大理科二類不合格。
そして今は、併願先の早稲田大学国際教養学部に通っています。
とっても長く語ってしまいましたが、
ここまでいかがでしたでしょうか?
長くて飛ばしてしまったよーという方のために簡単に要約すると、
私は現役時東北大農学部を不合格となり、
1年後東大理科二類の不合格を経て、
早稲田大学国際教養学部に進学することになった浪人生でした。
つまり、現役でも浪人しても、第一志望には合格出来なかったということです。
側から見ると、もしかしたら可哀想だと思うかもしれません。
そもそも、私から言わなければ東大を受験したことも、
理系ったことも、浪人したことも、誰も分かりません。
でも1年浪人して分かったことは、そんなのどうでもいいんだってことです。
なぜかというと、悩んだ末に東大を受験すると決め、Spiralで浪人すると決め、
苦手な数学から目を背けないと決め、共通テストを過去最高点で乗り越え、
2次試験までたどりつけた過程があるからです。
受験は結果が全てですから、
この先この過程を評価される機会はほとんどないでしょう。
それでも、私はこの浪人生活は間違っていなかったと思いますし、
私の人生に絶対に必要な1年間だったと心の底から思います。
運には恵まれなかったかもしれませんが、周りの人には恵まれていました。
東大を目指すことを特別視しないで指導してくださった立秋先生、
一緒に頑張ってくれた5期生のみんな、
私の決断を認め支えてくださった両親、
それぞれの優しさの形で応援してくれた友達。
すべての人がいたから、
私のこの充実した浪人生活がありました。
少しだけ、今のお話も。
現在通っている学部は名前の通り、
授業はすべて英語で行われ、
留学生や帰国子女も多い国際色豊かな学部です。
学ぶ意欲が高い人たちがたくさんいて、
リベラルアーツでいろいろな分野を学ぶことができて、
何より周りの目を気にしないかつ多様性を受け入れる学部の雰囲気が大好きです!
違う選択をしていたら絶対に出会うことがなかった、
様々なバックグラウンドをもつ友達とたくさん出会えていますし、
心理学や経済学、文学など、
興味がある授業を好きなだけ取って勉強することができて、とても楽しいです。
今はスポーツ新聞会というサークルで駅伝の取材に行ったり、
学生経営のカフェで毎日黒字化のために会計や人事の仕事をしたり、
学外での活動も頑張っています!
東京でも人に恵まれ、忙しいけれど楽しく充実した毎日を過ごしています。
本当に長くなりすぎましたね…
まとめとして、
私が1番みなさんにお伝えしたいことを書きたいと思います。
頑張っても越えられない壁は、もしかしたらあるかもしれません。
自分の期待に応えることはきっと1番難しいことです。
高い目標を立てるほど、取りたい成績や理想の自分との大きな違いを感じてしまったり、
そもそも目標を達成できるかの可能性がはじめから低くなってしまったりすると思います。
それでも自分が満足するまで頑張ってみることで、
少なくとも納得できる結果は得られると思います。
私は1番の目標には届かなかったから、
やっぱり東大に行きたかったのに、
と思う瞬間はきっとこの先の人生で何度もあると思います。
でも、Spiralで後悔がない準備をしたという自信と誇りがるので、
そう思ったとしても、きっと私はその度に納得して次に進むことができます。
そして最後に。
何かの本で読んでからお気に入りの「正しかった選択にする」
という言葉をみなさんにもおすそ分けさせていただきます。
何かを選ぶことって怖いし、
それが大きければ大きいほど失敗が不安になります。
なぜそんなに怖くなるかって、
きっとその選択が合っているのかがその時点では分からないからだと思うんです。
そんな時、間違いが怖くなって足がすくんだ時、
私はこの言葉を思い出します。
まだ何が正しいか間違っているか分からないのだから、
自分でその選択が合っていたと言えるように、
これから行動すれば良いじゃん!と言い聞かせています。
こうするようになってから、
毎日後悔なくやりたいことは全部やってしまおう!
と思えるようになれた気がしています。
受験勉強でも、
それ以外の場面でも、
とてもおすすめです。
読んでくださったみなさんが、
そして現役受験生のみなさんが、
少しでも私の経験談で心が軽くなることを願って。
またどこかでお会いしましょう!!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ちぇる