就活における学歴フィルターについて
2020年春入社の学生の就活が本格化する中、
(経団連が定める就活のルールでは、
会社説明会は3月、
選考面接は6月解禁、
正式な内定日は10月以降)
「就活における学歴フィルター」
についてお話しようと思います。
そもそも「学歴フィルター」とは・・・
就職活動において使われている用語の一つで、
特定大学の出身者以外の者を採用選考から外すことを言います。
例)東京大学出身のSくんは、
Aという企業にHPから採用面接のエントリーをしたら、
すぐに連絡が来て面接日が翌日に決まる。
その5分前、○○大学のT君は同じ企業にエントリーをしようとしていたが、
「人数超過のため、面接に進むことは出来ません」と表示された。
簡単に説明すると、出身大学によって、
就活生を区別しますよ、ということです。
よく話題になるのは、
「そもそも学歴フィルターは存在するのか?」
ということですが、
結論から申し上げると、
「確実に」存在します。
正確な言い方をすると、
「全ての企業で存在しているわけではないが、
一部の企業で存在しているため、ないとは言えない」
となります。
なぜそんなことを言えるかというと、
僕が就活をしているときに(何年前ですかね・・・)
経験しているからです。
ということで、今日は実体験を踏まえて
「学歴フィルター」とはどういうものか話したいと思います。
まずは、お話のスタートとして、
就活時の僕のスペックです。
大学:千葉大学理系
志望:特になし。大企業を中心に就活を行う。
面接:得意。今もですが、面接というのは、選考「される」ものではなく、
双方のコミュニケーションの場だと思っている。
資格:英検3級、一般免許、以上。インターン経験はなし。
目的:大企業の本社に行って環境を見たい。そこで働く社長や重役と話をしたい。
目的が少し特殊ですね。そもそも将来的には、
今のような状態でいることをイメージしていたため、
そこで活きるような経験を就活を通して出来ればと思っていました。
大企業の本社に来客として入れる機会はそうそうないですし、
企業のトップ(に近い)の人と学生で話す機会は限られますからね。
理系でしたが、文系の学生と混じって就活をしていたため、
企業側にとっては、まぁまぁ欲しい人材と言えるのではないでしょうか。
さてそんな僕が就活をするとどうなるか、
ある日の「合同企業説明会」を例にとって、お話しましょう。
(さすがに全ての内容は言えないため、一部の事実を抜粋します)
ちなみに「合同説明会」とは、複数の企業の紹介場所がブースごとに分かれていて、
学生が興味のあるブースを訪れて話を聞くという仕組みです。
まずは、A社を訪れて話を聞く。
次にB社(在籍大学や連絡先を聞かれる)→C社・・・
といくつか訪問して疲れたなぁと思って休憩していると、
F社の人事部の人から急に話しかけられる。
「君、大学どこ?」
耳を疑いましたね。
就活中なので、第一声が
「どんな業種希望してるの?うちの会社興味ない?」
とかならわかりますが、大学を最初に聞くのは、??でした。
立「千葉大学です。工学部で写真等の研究してます」
F「あぁ、そうなんだ。ちょっと話聞きに来てよ」
どうやらお眼鏡にかかったようです・・・。
(この会社と僕の研究に何も接点は見出せませんでした)
人混みに疲れたからそろそろ帰ろうかなと思って、
出口に向かう途中、最初のA社の人に話しかけられる。
A「あれ?いまから帰り?この後予定ある?」
立「(デー・・・)何もないです」
A「あぁ、そうなんだ、ならご飯食べ行こうよ」
立「あ、はい」
この後、銀座の高級なお店でご馳走になりました。
A社の人はずっと、
「うちで働けばこんな美味しいお酒毎日飲めるよ~」
と言っていましたが、
気付いてはいないのだろうか。
お酒の飲めない目の前の学生は終始、ウーロン茶しか飲んでいないことに・・・。
さすがにご飯まで奢ってもらって、選考を受けないというのも悪い気がして、
このA社の選考は受けましたが、選考方法は他の学生と違う形式でした。
一般の選考が、書類・筆記→一次選考(人事)→
二次選考(ちょっと偉い人)→最終選考(もっと偉い人)だとしたら、
僕の選考が、一次選考でちょっと偉い人が出てきて、
「一緒に働こうよ~」と言われ、次が最終選考で、
「内々定出しておきますね~」と「お薬~」のテンションで言われました。
(この年の内々定を出せる日は、4月1日以降と決まっていましたが、
僕が内々定をもらったのは2月です)
そして最終選考が終わった後に、
「あ、これ書いておいて~、答えは適当でいいから~」
と言って渡されたのは、本来最初に行うはずの筆記試験でした。
ちなみにこのA社は、一部上場企業です・・・。
またこのA社以外でも、B社からは後日、個人的に連絡が来て、
銀座の(皆さん銀座好きですね)「なまはげに会える」というお店で、
きりたんぽをご馳走になりました。
B「秋田の味が恋しいかなと思って~」という心遣いに対して、
「すいません、毎月の実家からの救援物資の中に、
きりたんぽセットが毎回入ってます・・・」とは言えず、
立「あ、そうっすね~」と答えました・・・。
これはあくまで一例ですが、就活を通じて、
「他の学生よりも優遇されているな~」とは感じていました。
ちなみに、あるスポーツで世代日本代表レベルの友人がいたのですが、
その友人が受けた接待は、ここでは言えないような内容です。
ただその友人が優遇されるのはわかります。
スポーツに秀でていて、それを会社に入ってもいかせるので。
ただ、僕が優遇された理由を考えると、
素晴らしい人間性・・・(生徒からの総ツッコミが入りそうですね)
ある程度の「学歴」+「理系」というのが大きかったのかなと思います。
この話を書こうと思ったのは、
「就活では学歴が大事!だからSpiralで頑張ろう!」
ということでは決してありません。
ただ、就活という一つの大きな節目で、
善か悪か、個人としての意見は関係なく、
「学歴」という物差しで、
判断される可能性がありますよ。ということです。
僕としては、「学歴フィルター」は肯定も否定もしません。
企業側が、平均して優秀(と思われる)な学生を集めるために、
学歴を参考にするというのは、(ある程度)理にかなっていると思います。
学生側の、受けたい企業を「過去の実績」によって、
選考の場にすら立てない気持ちもわかります。
ある企業では、僕もフィルターにかけられたので・・・。
ただ、良い・悪いに関わらず、
あるものは仕方ないので、
それに対応出来るだけの能力をつければいいよね?
というのが僕の考えです。
この能力をつけるというのは、
「学歴を高めましょう」ということだけではありません。
そもそも僕は「学歴」のことを、
「社会という戦場における、鎧のようもの」
と捉えています。
鎧が立派であれば、多少は外部からの攻撃から身を守れます。
しかし戦場で、
「俺はこんな良い鎧持ってるんだぜ~」という兵士がいたら、
滑稽ですよね・・・。
戦場において大事なのは、「その人は何が出来るか?」
ようはその人の武器だと思います。
その自分なりの武器を磨くべきです。
しかしドラクエの防具とは違って、
気軽に着脱出来ないのが、「学歴という鎧」です。
生徒には、「鎧を鍛えつつ、武器も磨く」
という姿勢であって欲しいと思いますし、
それが実現出来る塾であれたらなぁと思います。
しかし今日の話題って、法的に大丈夫なんですかね・・・?
まっ、何か言われたら、
「え?今日は4月1日ですけど?」
で乗り切ります!
ということで、
「就活における学歴フィルターについて」でした。
次回は「業務連絡」を予定しております。
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